エアコンの冷媒回路内に、空気や水分などの不純物が混ざっている状態でスイッチを入れると、
空気中の水分が凍り冷媒回路を塞ぎ室内が冷えない、暖まらないといった不具合が生じます。
それだけでなく圧縮機の漏電や破裂といった事故につながることもあります。
なので、エアコンを設置したあとにエアコン内の空気や水などをなくさなければなりません。
配管内の空気や水分を外部に排出する方法として「真空引き」が行われます。
真空引きとは真空乾燥方式です。真空ポンプを使って排水管の内部に残っている水分を蒸気に変えて外部に排出し、
配管内を乾燥させることによって空気や水分を除去する方法です。配管内の水分が完全になくなれば真空引きは終了です。
ただ、気をつけなければいけないことは、真空引きの目的は乾燥ですが、配管内が真空になっただけでは完全に乾燥したというわけではないのです。
配管内を完全に乾燥させるには、まず水の沸点を外気温度以下に下げなくてはいけません。
さらにその状態を一定時間保持する必要があり、これらがきちんとできていないと水分をなくすことは出来ません。
真空引きの時間は、家庭用のエアコンであれば最低でも10分、業務用においては1時間必要と言われています。
とても大事な真空引きですが、設置工事業者の中にはこの作業をしないところもあったりします。
なので、事前に真空引きをきちんと説明している業者をネットなどで何社か探し、見積りなどをとったり、対応が良いかどうか電話で聞いたりして、
その中で印象もよく、保証やアフターサービスなども丁寧なところに依頼しましょう。